麻疹(はしか)とホメオパシー

「はしか猛威」朝日新聞一面より麻疹のファーストエイドで役立つレメディをご紹介します

2007年5月22日、朝日新聞の一面で、「はしか猛威」が報じられました。07年の春、首都圏を中心に麻疹(はしか)の流行が問題となりました。乳幼児に多い流行病ですが、07年は10代、20代の若者が多く感染し、首都圏の小中高校や大学では臨時休校や休講といった大流行への予防対策が行われました。

麻疹のような急性の感染症について、ホメオパシーでできることは様々あります。深いレベルの処方では、その年の症状全般に最も似ているレメディを選び出し、それを多くの患者さんの治療と予防に両用することができます。ですが、これは専門家による臨床研究を要しますので、ここではセルフケアのレベルで、応急手当(ファーストエイド)に役立つホメオパシーのレメディをご紹介します。

  • この情報は専門家の診察と治療に代わるものではありません。ご自身の健康問題に関しては専門の医療機関にご相談してください。
  • また予防接種については、「予防接種とホメオパシー」のページをご参照ください。

麻疹(はしか)の症状

麻疹にはいくつかの段階があります。

初期

  • 感染後8〜12日の潜伏期間を経て、38度前後の熱が2〜4日続きます。
  • 咳、鼻水、くしゃみ、目の充血、目やになどを伴います。
  • 場合によって発熱後、頬内側の粘膜に小さな白い斑点(コプリック斑)が出ます。

中期

  • 熱が半日程度のあいだ1度くらい下がったのち、再び39〜40度の発熱が始まります。
  • 同時にピンク色または鮮紅色の小さな斑点状の発疹がでます。発疹は耳・顔から出はじめ、体幹、四肢の順に広がります。
  • 鼻水と咳がひどくなります。
  • 場合によって、下痢、口内炎、中耳炎、気管支炎、脳炎などの合併症がでます。

回復期

  • 2〜4日後に熱は下がり、発疹は退色、咳と鼻水が徐々に軽快し、気力が回復してゆきます。

役立ちうるレメディ

セルフケアでは、各段階の症状にあわせて最も似ているレメディを選ばれると良いでしょう。これからご紹介するレメディはどれも、発熱、発疹、目の充血、鼻水、咳、といった麻疹のおおまかな症状では共通しています。ですので、レメディを選ぶポイントは、より細かく「特徴を見ること」です。しっかりと症状を観察し、症状の特徴と、レメディの特徴を照らし合わせてみてください。

アコナイト(Aconite)
「突然」という特徴を持つレメディで、あらゆる症状の「初期」に適用できます。急な高い発熱、充血した目、乾いた咳、とくに落ち着きがなく不安や恐怖が伴う初期の段階に。
ベラドンナ(Belladonnna)
アコナイトのように突然発症しますが、アコナイトよりも激しく重い症状がいきなり発現します。高熱がウワーっとでて脈が激しくなり顔や目が真っ赤になる、と同時に末端の手足は冷たいという特徴があります。精神的にはイライラし光や音など刺激に過敏になります。初期の激しい発症で考慮してみてください。
プルサティーラ(Pulsatilla)
麻疹に重要なレメディのひとつです。大きな特徴は、「誰かにそばにいて欲しい」という精神状態と、「新鮮な空気」を望むことです。刺激のない黄色か緑色の粘液が出るカタルがあり、熱があっても喉が渇かないという特徴もあります。中耳炎を発症する場合もあります。
ユーフレイジア(Euphrasia)
カタル性の典型的な麻疹で用いられますが、特に、目の症状が際立っているときに考慮してください。刺激の強い涙が大量にでる、目が光に非常に敏感、結膜充血の症状がある場合に。
エイピス(Apis)
このレメディは「熱と水」に関係があり、顔や体が水っぽくぷくっと膨らみ、赤く熱いという特徴があります。発疹もぷくっと膨らんで赤く焼けるようなズキズキした痛みがあります。暑さや接触に敏感で、外気と冷たい水で好転します。喉はあまり渇きません。
ブライオニア(Bryonia)
ブライオニアは特に、痛みを伴う激しい咳で考慮してください。大きな特徴は「渇いている」ことで、喉も非常に渇き、冷たい水を大量に欲しがります。また動作で悪化し、少し動くだけでも症状が悪化します。精神的にはイライラして独りになりたがります。
ゲルセニウム(Gelsenium)
ゲルセミウムは、全体的に「鈍く重たくけだるい」特徴があります。体がだるく重く、動きが鈍り、重く垂れ下がったまぶた、ぼやけた視野、赤黒い顔色などが特徴です。麻疹の中期から終わりごろ、ゆっくりとした発症で全身の倦怠感を伴う場合に検討してください。喉の渇きはありません。
カリ・ビック(Kali Bichromicum)
このレメディは、「重たく粘着的」な特徴があります。粘着性の、糸をひくような、黄色または緑の粘液を伴うカタルの症状に。特に鼻を中心に気管支、また耳の粘膜全体で、出すのも難しいネバネバした重い粘液がある場合に。
サルファー(Sulphur)
麻疹の中期か終わりごろで、とくに発疹が長引く場合に考慮します。サルファーは「熱」の特徴があり、発疹は痒くて焼けるような感触です。熱で悪化するため、暖かいお風呂や暖かいベッドでも悪化します。皮膚が熱をもって痒く乾いている、または表面がガサガサで洗ったり温めることで悪化する発疹に。

摂取方法

  • ポーテンシーは30Cで、まずは1粒とって様子をみます。
  • 摂取後に何らかの改善反応があった場合、またはいったん悪化したあと改善があった場合は、様子をみて、必要であれば再度1粒摂取します。
  • 変化がない場合、悪化が続く場合は、レメディの選択が合っていないので、別のレメディを試してください。
  • セルフケアでは、最大限1日数回、数日の投与を限度とし、最小限投与の原則に基づき治癒反応を引き起こすのに必要な最小限のレメディ摂取を心がけてください。

くり返しとなりますが、上記の情報はセルフケアでの応急処置を目的としたもので、専門家の治療に代わるものではありません。症状の緊急性を判断し、専門家の治療が必要な場合はお近くの医療機関にご相談ください。


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