花粉症とホメオパシー

ついに花粉シーズンの到来です。
この数年、街中でもマスクをつけていらっしゃる方をかなり見かけるようになりました。
「一度花粉症にかかったら、二度と治らない」「毎年、数ヶ月前から薬を飲み続けなければ怖くて外に出られない」
そんな風に思っている方も多いと思います。果たして本当にそうでしょうか?

ここでは、04年2月に開催された花粉症セミナーの内容を公開しています。
花粉症に関連するレメディーをご紹介しながら、花粉症についてホメオパシーができることをお伝えします。

花粉症 <Hay fever>

今の時期、いわゆる花粉症のシーズンというものがだんだん始まってきて、毎年恒例の"つらい時期"を危惧されていらっしゃる方も結構多いと思います。 ここでは、ホメオパシーで、いわゆる花粉症に対して、どういう事ができるのかについてお話をしたいと思います。

レメディーを幾つかご紹介しながら、それがどのような事から来るような症状にぴったり来るのかという、そのようなお話をしていきたいと思います。

ホメオパシーのレメディーでもいろんな投与の仕方というものがあります。 1つは一番「簡単な」と申しますか、ある意味では分かり易い簡単なレメディーの選び方です。

それは、「似たものが似たものを癒す」と言うホメオパシーならではですが、花粉から作ったレメディーというものがあります。これは、Mixed-pollen(Pollen=花粉)というレメディーで、様々な花粉をミックスして作られたものです。もちろんある花粉に対して、特別に感受性が高い、つまりそれにだけ反応するということがわかっている場合には、それから作ったレメディーを飲むという事も考えられます。まあこれは例えばハウスダストでしたら、ハウスダストから作ったレメディーとか、そういった物もあるわけですけれども、まあこれは一番シンプルな、すごく分かり易い、言ってみれば減感作療法のホメオパシー版のようなものですね。

2つ目に、Allium-cepa(アリウムセパ)という赤タマネギから作られたレメディーがあります。これはまた違う意味で非常に分かり易いレメディーです。つまりタマネギを切ると何が起こるのかという事をまあ想像してみればもうすぐにお分かりのように、花粉症と非常によく似た症状を起こす事ができます。Allium-cepaは花粉によって起こってくる症状の類似、それも非常によく似た類似という事です。特に鼻が、熱くて、だんだんとただれていくような感じがする時に使います。

Mixed-pollenは、花粉そのものですが、Allium-cepaも花粉のレメディーと同じように、あまり考えずに使うことが出来ます。

他にもEuphrasiaや、Sabadilla、というレメディーもありまして、これらはAllium-cepaとはまた少し違う症状の時に選択します。

ここまでは、花粉症に対してレメディーを選ぶ際に簡単な順から紹介してきましたが、(Mixed-pollen、Allium-cepa、目の場合にはEuphrasia、鼻の場合にはSabadilla)

ここからは、もう少し深い処方と申しますか、症状を引き起こす花粉そのものでできているレメディーとか、症状が似ているとか、をベースに判断するのではなく、もう少し深い所から来る、花粉症についてお話をしていきたいと思います。

もっと深くホメオパシーを知りたい方は、「もう少し深いレメディー」をご覧下さい。Arsenicum(ヒ素のレメディー)を紹介致します。このレメディーは花粉症そして、アレルギーというものに深く関係しているレメディーです。

質疑応答

Q:ハーブティーとホメオパシーは併用することは出来ますか?

A:全く気にしないで併用して頂いて大丈夫です。ただし、ハーブと言っても、アロマのエッセンシャルオイルに関しては、もともとその使い方(飲んだら死んでしまうぐらい劇薬です)注意して使う事が必要な場合もありますし、特に妊娠中はよほどうまく使う事が必要だと思います。ホメオパシーとの併用については、人によっては結構神経質に、このレメディーと、このハーブの併用は良くないとか、様々ありますけれども、私の方はほとんど気にしておりません。余り気にし過ぎない方が良いと思います。気にするという事そのものが、これ自体結構大きなエネルギーなので、そのことで様々なレベルで悪化したりする事がわりとあります。結局、色々なエネルギーの流れの中で、様々な組み合わせが起こりますから、単独で、これは良くないとかこれは良いとかそのようなものは本当は有りません。もっと大きな視点でトータルに考えていく事が必要なので、あまり「これは良くないあれは良くない」というふうに何か避けたりする、その様な心の持ち方、方向性そのものがより大きく影響し、ただ単にそれを摂るという事よりももっと良くなかったりする事もあるので、あまり気にし過ぎない方が良いと思います。

Q:レメディーのなかには、複合レメディーと言うのがありますが、先生はどのようにお考えでしょうか。

A:例えばどの様な複合レメディーのことでしょう?

Q:鼻用、喉咳用などの複合レメディーです。

A:複合レメディーを必要とするような人達というのもいるので、否定をするつもりは全くありません。つまり、特にホメオパシーに興味がある訳でもなく、ただ頭が痛いから頭痛薬が欲しい、とか、胃が痛いので胃薬は無いか、という様な方という方が大多数だと思います。その様な方に「ホメオパシーは本来はこうであってああであって」と説明したところで、その人にとってはもう面倒くさいだけですね。この様な時には普通のお薬と同じように、頭が痛ければ頭痛用を、咳であれば咳用、風邪用とか、抵抗なく簡単にレメディーが選べれば、そういう意味では非常にいいと思います。

ただ抵抗が無いという意味ではとても良いのですが、それがもっと深く見ていったやり方と同じような力があるかと言うと、もちろんそれはなかなか期待出来ません。そこには、かなり大きな違いがあることは否めませんが、しかし、違ったとしても、普通のお薬を飲むのと比べると、普通の薬のように、その後の様々な影響(胃が荒れる等の避けられない副作用)を心配することなく、複合レメディーであったとしても、良くなった時というのはやはりすっきりの仕方とか様々な事がすごく違います。このような体験を経ることによって、ホメオパシーはなかなか面白いな、と感じて頂ければ徐々に本来のホメオパシーのやり方に近づいて行くことが出来ます。ですから、一般的に普及する時には、やはりそのように、複数のレメディーを複合した物は、その段階において絶対的に必要な物だと思いますし、その果たす役割というものがあると思います。

混合したレメディーというのは、このようなレベルに対応していますので、特に説明したり勉強したりする必要も無いので、ハーネマンアカデミーではそれのみを教える授業というのはありません。

より詳しい説明

ホメオパシーで、いわゆる花粉症に対して、どういう事ができるのか

花粉症と一言でいっても、一概に症状は同じではなく、"鼻はそこまでひどくならないけれど、目が痒くて痒くて、目玉を出して洗ってしまいたい"と言う方や、"焼け付くような鼻水が止まらない!"等、いろいろ違った症状で各々悩まれるのだと思います。

花粉症は、花粉に対するいわゆるアレルギーという事になっています。アレルギーというものは一体どういうものなのか、と言うと免疫に関係する事ですが、その免疫というものはそもそも何かと言うと、「非自己」(いわゆる自分でないもの)に対して「自己」が攻撃するメカニズムと言えます。「自分でないものは入ってくるな!」と、いって攻撃する、排除的に攻撃しようとする、そのような働きのことを一般的に免疫と呼んでいます。

その時に、いわゆる抗原抗体反応というものが起こります。非自己というものが抗原で、それに対して抗体というものが作られます。その抗原は、花粉や、ハウスダストその他のありとあらゆるものが成り得ますが、いわゆる自分でないもの・・・確かに花粉は自分でないし、ハウスダストにしても自分自身ではないものです。それに対して抗体が作られる。これは、イミュノグロブリンと呼ばれ、色々なタイプがありますが、主にここで問題になるのは、IgEと呼ばれる種類のイミュノグロブリンです。

このIgEは、外部から進入してきた花粉のようなものに対応する免疫抗体で、これが産出されて抗原抗体反応を起こしますと、ヒスタミンなどの顆粒状の物を放出する、いわゆる脱顆粒という現象が起こって、そしてクシャミとか、花粉症的な症状が起こる。簡単に説明しますと、このようなしくみになっています。ですから、もともと病原菌ですとか、そういった物に対しては、免疫反応は必要なシステムです。しかし、いちいち自分じゃないというふうに反応しなくてもいいような物にまで全部反応していたら逆に大変な状態になる、それをアレルギーと呼んでいるわけです。

ここで「非自己」というふうに言いますと、例えば我々が、我々は成長していく時に、いろんな食物を中心とした我々の外界から様々な物を取り入れて、そしてそれを自分の物として、自分自身と融合して、そして成長していくわけですね。いろんな食物というのはもともといわゆる自分でない外部の物。そしてそれを消化するという事は、自分の物にするという事は、自分自身と同化していく、同一化していくという事ですよね。ですから、本当は人間というものは、外と内側と。まあいわゆる非自己と自己というものがうまく関係をし合いながら、成長していくものであるわけですけれども、そこの所でまあdisorderというか、うまく行かない事が起こる。

そして、本来は免疫のシステムというものも非常に精妙にうまく作られていて、我々にとって非常に重要な物、大事な物はうまく拒否反応を起こさないように、極めてうまくできているわけなんですけれども、そこの所で様々な理由によって、この理由というのは人によって皆違いますけれども、様々な理由によって、何らかその微細なレベルで、何らかの異常と申しますか、うまく行かない何かが起こって、そしてだんだんここのいわゆる抗原抗体反応の中でも、いちいちもう花粉ですとかハウスダストですとか、そういった物に対してもいちいち「これは自分じゃない、自分じゃないから出て行け」というふうに、そういうふうな反応を始めるわけですね。自分じゃないので出て行け。そしてそれに対して抗体がどんどん産出されて、ヒスタミンとかのそういった顆粒物質を放出する。

そしてくしゃみとか、くしゃみとか鼻がむずむずしたりというのは全て、その外側に向かって出していこう、放出していこうと、そのような表現ですよね、全てね。くしゃみというのは。くしゃみによって何かを出していく。また、粘膜から様々な粘液が流れていくという事によって、そういった物を外に出していこうとする、そのような方向性の反応であるわけですけれども、それがいちいち過敏に、そういう花粉ですとか、ハウスダスト、また例えばいろんな食物アレルギーでもありますよね。 そのように外から我々の本来の健全な状態というのは、外界からいろんな物を受け入れて、自己の成長の糧にしていって、自分自身と同一化していって初めて成長をする。本当の成長というものは、いわゆる外側と内側というものが同一化して融合していく事、これ無しに成長というものはあり得ないわけですが、そこの所でそれをどのように受け入れるかという事、そこのdisorderと申しますか、そこの問題というものが起こっているという事は、本当は非常に深い所にその原因というものがあるわけなんです。

それに対して現代医学的なアプローチなのですが、その「深いレベル」というものは、もういわゆる目には見えないような、エネルギー的な世界なものですから、現代医学はそんな目に見えない、まあ言ってみれば、訳の分からない、不確かな、そのようなレベルに対して、何かアプローチをするわけでもできるわけでもありません。もっとはっきりとしたレベル、例えばこのようなアレルギー反応の抗原抗体反応とか、こういうふうなレベルには現代医学はアプローチができる。そういういわゆる作用機序に則ったもの、花粉症というものはこうこうこうなるから、だからここで抗原抗体反応がこのように起こらないようにしようとか、例えばそのように何かをブロックするとか、何かを促進するとか、そのような事しかなかなか、現代医学的なアプローチというのは難しいわけなんですね。他にはあんまりできない。このように、いわゆる現象として捕まえられる世界でしかなかなかアプローチができないわけなんですね。ですから、現代医学的にできる事というのは限られていて、そしてそれはいわゆる結果的な現象レベルでしかありません。本当はなぜその現象が起こっているのか、その異常が起こっているのかという根本的な所を解決する事が本当は一番重要な、それこそが本当は問題の本質的な解決という事になるわけですけれども、残念ながらそこのレベルに分け入る事はできないので、その起きてしまっている現象をいわゆるコントロールしようとする、まあそういうふうな事しかなかなかできないわけですね。

ですから、そこのコントロールにしか過ぎませんから、まあいわゆる緩解と申しますか、緩和と申しますか、そのようなレベルしかなかなかできないわけですね。根本的な解決がなかなかできない。その根本的なレベルというのは、残念ながらいわゆる現象的にはなかなか捕まえられないぐらい、深いレベルです。エネルギー的な人間存在の非常に深いレベルでの何らかの原因という事に、どうしてもなってしまうわけなんです。

ホメオパシーのレメディーの場合には、心身の深いエネルギー的なレベルで反応する為、その解決しようとする問題に関する色々なもつれがほぐれてくるという事になり易いわけです。それはなぜかと言うと、ハーブティーですとかそういった物は、確かにある程度エネルギーレベルに働き掛ける物ではありますが、そのエネルギーレベルにも様々な階層というものがあって、ホメオパシーのレベルは通常非常に深い階層にまで及びます。そして、様々なポーテンシーを使う事によって、表層的なレベルからより深いレベルまで、あらゆるレベルに働きかける事ができるわけです。

参考図書:
外部からやって来るものを、「非自己」というふうに言いましたけれども、何をもって自己と言うか、非自己と言うかというのは、なかなか実はこれは案外難しい議論があります、まあその議論は置いておきまして、ご興味がある方は「免疫の意味論」という有名な本があります。多田富雄先生という方がお書きになった、文学的にもとてもいい、素晴らしい本です。

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Mixed-pollen

このMixed-pollenというのは非常に分かり易いです。これはもう特に何の理屈も無いと申しますか、もうそのまま読んで字の如し、花粉から作っているので、あまり何の説明も要らない。この花粉から作っているレメディーによって、この花粉に対しての感受性というものが、過敏な感受性が和らげられる、ある種の減感作療法的なものであると。まあ減感作療法というのは、本当はもっと粗っぽいものですが、それはともかく減感作療法にしても、花粉から作ったレメディーにしても、そもそもなぜ感受性が花粉に対して高まってしまったのかという事については、ほとんど関係しません。ですから、ただ単に、その過敏な感受性を弱めるという事なので、これはまあ、このレメディーを飲んで、花粉症が本当に根本から解決された、ということは起こりにくい。むしろ緩和的なものです。

ただ緩和と言ってもかなり緩和しますから、10のものが少なくとも5になったり3になったり1になったりする。それだけでもう感じ方は全然違うので、これはこれで非常に意味がある方法です。そしてこの方法のいいのは、レメディーを選ぶのが非常に簡単だという事です。誰でもできる。ホメオパシーに何の興味が無い人でも、「とりあえずこれは花粉症にいいらしいよ」というだけで、一応使う事ができる。そしてそれなりの効果が、まあ通常期待できるという事ですね。このMixed-pollenのレメディーに反応しない人もいらっしゃいますけれども、大体8割ぐらいの方は少なくともある程度の緩和、少なくとも3割方4割方ぐらいは良くなった、緩和されたというふうなお感じになる方がほとんどですね。そういう意味では非常に便利なレメディーだと思います。

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減感作療法

減感作療法って聞かれた事ありますでしょうか?特にないでしょうか。まあこれは結構長期間、頻繁に通院する必要があるものなんですけども、まあその減感作、感作というのはいわゆる感受性ですね。様々な、ある種のアレルギー反応、反応する物をあれこれ試してみるわけなんですけれども、まあとにかくそのものの感受性を調べてみて、そしてその感受性をだんだん減感作、だんだん減らしていく、減少させていく、感受性そのもの、それに対しての感受性を、まあ過敏な感受性を減らしていくという、そういうやり方の治療法というものが現代医学の中にあるんですけれども。昔は東京に一箇所しかなかったらしくて、関西の方は皆東京の診療所に訪ねて行ったという話が前テレビでありましたけれども、まあ今はあちこちでされているらしいですね。

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Allium-cepa

このAllium-cepaのレメディーは、かなり強い力を持っています。あえて言いますと、Mixed-pollenの方が多少守備範囲は広い感じですが、力は少し劣る感じです。Allium-cepaは少し守備範囲が狭い感じで、Mixed-pollenが仮に8割としましたら、Allium-cepaはまあ6割〜7割という感じです。但し、反応した時には、Allium-cepaの方がずっと良くいわゆる「効いて」くれます。なぜ「いわゆる効く」と言ったかと言うと、薬事法法律的な問題ではなくて、あまりその効くとか効かないというふうな言い方と、ホメオパシーのレメディーというのは、ちょっと馴染み難い所がありますが、一般的な言い方をすればかなり強力に効きます。

これは、もちろん感受性という事にも作用しますが、それ以上に、花粉症的な表現の方向性に対して効いてくる。このように言い表せます。ですから、場合によっては、うまく効いてくれた時には、何かその花粉症的な表現の仕方が根こそぎなくなるような感じがするくらい、強力に効いてくれる場合もあります。ただ、今申し上げましたように、Allium-cepaは非常に分かり易く強力で、良いレメディーですが、効く範囲というのは案外狭い。つまり、5割は超えますけれども、せいぜい6割ぐらいの方にヒットします。

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Euphrasia

Euphrasiaというレメディーは特に目に関係しています。これはEyebrightと英語では表現され、目を明るくはっきりさせる、くっきりさせるという意味です。特にこのEuphrasiaのレメディーは粘膜に非常に関係をします。特に目の粘膜。Euphrasiaがうまく作用する人は、どちらかと言うと花粉症でも特に目により症状が出やすい場合に使われます。「目の玉を出してちょっとごしごし洗いたい」という、まさにそんな感じがするぐらい、もう何とも言えない痒さというか、たまらない感じが、目の眼球の奥の方まである様な場合に処方します。症状的なものとして、主に目に症状が出易いような花粉症に非常にうまく用いられます。Euphrasiaの効力を発揮する守備範囲もやはり5〜6割ぐらいの感です。100発100中うまく行くという事ではありません。

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Sabadilla

Sabadilla、これもやはり粘膜に非常に関係しますが、こちらの方はもっとむしろ鼻に症状が出る場合です。Euphrasiaや、Allium-cepaは、その症状像として、あまりメンタルな症状像というものは余りありません。主に身体の方に関係をするものです。

これに対し、Sabadillaは、もう少し大きな症状像を持っています。それは、症状としては、特に鼻から喉にかけて症状がかなりひどく出ますが、それと共に、何か喉にものすごく大きな病を抱えているような、そのような感覚、そのような妄想というか、を持っています。Sabadillaは、他人に何か寄り掛かりたいような感じですとか、少しPulsatillaにわりとよく似たような症状像を持っています。ですから主に鼻に関係するような症状が出て来た時に、あまり全体の症状像を考えないでレメディーを選ぶ時にはまずSabadillaを飲んでみる事もいいかと思います。

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Pulsatilla

Pulsatillaというレメディーは非常に大きなレメディーで、「見捨てられる事への恐怖」というものを非常に持っているレメディーです。「寄らば大樹」的な症状像を持っています。特にその見捨てられるという事に対しての恐怖というのが非常に強くて、そして見捨てられない為だったら、何でもするという、そういう大きな特徴があります。また、非常に移り変わり易い症状とか、まあWind Flowerというふうに、"よく風になびくレメディー"とも呼ばれたりしますけれども、その様な全体像、又、気分が変わり易いとか、めそめそし易いとか、そういうふうなタイプの人です。Pulsatillaは、花粉症にももいいレメディーとも言えます。

SabadillaとPulsatillaの違いは、Pulsatillaの場合、例えば精神的な症状で見るとなかなか分かり難いので、むしろ身体的な説明にここでは絞りますが、Pulsatillaは風が通っていないと悪化。閉め切った部屋というのを非常に嫌がります。基本的には寒がりなのですが、それにも関わらず、何かむっとする熱というのが絶対耐えられないという感じをもっています。又、Pulsatillaの花粉症の場合には、どちらか片方だけがなります。それからPulsatillaの場合は、症状が移り変わり易いという特徴があります。それに対してSabadillaはもっと重い感じです。あまり移り変わりません。それからメンタルな部分は少し説明し難いのですが、Sabadillaの方が気力が少し足りない感じがあり、Pulsatillaはわりとエネルギーはあって、かなり動き回ったりします。それとは対照的にSabadillaの方は一人でじっとしていたい、という方向性を持っています。

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「もう少し深いレメディー」

「もう少し深いレメディー」とは基本的にホメオパシーの原則として、本当は何々という症状、何々症、何々病に対してのレメディーというものは実は有りません。言い換えれば、本来はその人の「全体」に対してのレメディーであるわけです。特にその中でも、花粉症になり易いエネルギー、花粉症と縁の深いレメディーというものがあり、それを飲むことによって深く作用するということです。

レメディーは本来その人に附合したオーダーメードなものなのです。服にしても、オーダーメードの場合に特定の何か番号というか、何も無いですよね。例えば既製服ですと、色々な典型的なタイプみたいなものが一応あって、そして後は、その人がどれに合うかなと、その中から選ぶわけです。もちろん既製服でも、それがうまく出来るだけきめ細かくできるような場合もありますが、それに対して本来のオーダーメードというものは、1から寸法を採ってあつらえます。ですから、もともと特定の何かというものは無いわけです。そうすることで、「その人の服」としか言いようがない服になります。本来ホメオパシーもそういう事で、そこで使うレメディーはありますけれが、ガンのレメディー、胃痛のレメディー、頭痛のレメディー、の様な事では本来ないのです。

ですから、本来花粉症であっても、また他の症状をもっていても、その人の「全体」をカバーするようなレメディーなので、本当の本当は花粉症であっても何であっても、今言ったようにその人のいわゆる根本的なレメディーを処方するのが一番良いという事になるわけです。しかし、問題は、その人のいわゆる根本的なレメディーというのは簡単に、特にご自身の判断で見つけることはまず不可能です。あるレベル以上の専門的なホメオパスにしかなかなか見つけることが出来ないのです。それも「専門的」と言っても、最初からすぐに分かるとは限らず、色々な経験と学習を経ながら徐々に見つけてゆくことが出来るのです。

ですから、人には色々な凸凹があり、たまたまその中の或る所が、いわゆる花粉症的な症状を呈している時も、その一部の凸凹のみを見てゆくのか、それとも全体に対していくのかという事を考慮しなくてはなりませんが、とりあえずその一点だけを見れば、一応簡単にレメディーを選ぶ事は出来るわけですね。 但し、繰り返しますが、ホメオパシーの本来の姿は、その人の全体に対してレメディーを投与し、そしてその大きな循環の中で、その人の持つ様々な凸凹のが少しづつ埋まっていって、それまで煩っていたり、悩んでいたこと自体が自然に離れてゆき、本質的な成長をするなかで、より全てのレベルにおいて健康で健全に姿になってゆく、と言うものなのです。 ですから、一番の方法は、根本的なレメディーを見つけていくという事です。

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Arsenicum,根本的なレメディー

いわゆる根本体質的なレメディーに関して、入り口のところだけをお話しします。

根本体質的なレメディーの中でも、花粉症とわりと縁を持ち易いものが幾つかあります。その中でまず代表的なものにはArsenicumがあげられます。いわゆる砒素から作られるレメディーです。このレメディーは、まさにこのアレルギー、そして免疫システムにダイレクトに関係をしていています。非常にきちきちしていて、「これは自分だ、これは自分じゃない」という事に対して、特に非常に敏感なレメディーです。「自分に関係する、自分に関係しない。自分に都合がいい、これは都合が良くない。」様々、特に「自己」という事に対して非常に敏感なんです。非常に大きな不安を持っています。不安を持っているので、特に非自己の侵入という事に対して、とても敏感。この結果として、何でもない物にも反応して「出て行け!」というふうになり易い。もともとそういう傾向というものを持っています。つまり、このArsenicumの場合には、もともとその免疫システムに何らかの問題、まあアレルギーにもともとなり易い傾向というものを、その存在のあり方の中に持っているのです。

最初にお話した、Mixed-pollenの場合は、いわゆる「感受性の所に主に作用します」が、特に花粉との相互作用に対する感受性でした。これに対し、Arsenicumの場合は、花粉にとどまらず、いわゆる免疫的な抗原抗体とかそういうふうなレベルよりもずっと深い所でのありとあらゆる意味での「自己」と「非自己」という事に関係をしています。非自己からの侵入とかいう事にとても敏感ですが、それに対する恐怖から、自分以外のものをコントロールしたくなる。つまりどういうふうに自己に侵入して来るか分からず不安なので、その自分以外のものも、自分の手の内に置いておきたいという事で、どうしても非自己に対して、逆に干渉しがちになる傾向というものを持っています。自分の言う通りにならないと非常な不安を感じる、そのような側面を持っています。

また、Arsenicumは死に対する不安も大きいのですが、不安と言ってもAconiteというレメディーの死に対する恐怖・不安は非常に強いのですが、Aconiteの場合にはもっと乾いた、ドライな、「いついつ何年何月何時何十何分に突然自分は死ぬ」というふうな、そんな死に対しての予感のようなものを持っています。それにない対して、Arsenicumはそのようなドライな、パーンとしたようなそういう死に対する恐怖ではなく、もっと奥深い、何とも言えないような死に対しての恐怖というものを持っています。そういうふうな不安というものを持っています。更に、Arsenicumは「自分一人で居たくない」という特徴を持っていますが、でも干渉されるのは非常に嫌といったように、非自己が侵入的に入ってくる、干渉的に入ってくるという事に対しては、とてもそれを嫌がります。自己に同化する、他人と交わる所でいろんな問題というものを持っているレメディーです。

また非常に秩序観念というものに、非常に取り憑かれているというぐらい、とにかく秩序観念にキチキチとしていて、曲がっている、何かがちょっと乱れているとすごく落ち着かない、まあそういうふうなタイプの方で、花粉症を持っているという場合にはArsenicumが非常に根本的な所から何かを変えてくれると思います。

ですからこのArsenicumは、いわゆる免疫というふうな事よりももっと大きな所での自己・非自己の峻別という大きな特徴というものを持っていて、その大きな所での自己非自己を分けていく事の身体的な表現として、いわゆる花粉症を初めとしたアレルギーがあるわけです。ですからアレルギーと非常に関係が深いレメディーであるわけです。ですからArsenicumの人が何か問題を起こし易い所というのは、外と内側、外から内側に向かって、本来自分を何らか成長させるようなものとして入って来なければならないもの、それをどういうふうに受け入れるかという所で、いろんな問題が現れるという事です。ですから、それが呼吸器であったり、消化器であったり。呼吸も消化も、両方外から受け入れるものです。受け入れてどのように自分の中に、自己と同一化させていくかという所。それが呼吸であり、呼吸もあるし栄養であるわけなんですけれども、消化であると。だから消化器官、全部Arsenicumととても関係が深いわけなんです。

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